スティーブ・ロック「ザ・ファイヤー・ネクスト・タイム」展

ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、スティーブ・ロックの展覧会「the fire next time」は、黒人やクィアの人々に向けられたアメリカ特有の暴力についての瞑想。彼の学際的な活動において、ロックはアイデンティティ、欲望、人種、暴力、記憶の問題に取り組み、残忍さと同じくらい優しさとユーモアを明らかにします。数十年にわたるキャリアの中で、ロックは主に絵画作品を制作。近年は、人種差別や反黒人主義の歴史、西洋美術史の規範、そしてアメリカ社会と、より個人的、政治的、批判的な関わりを持つようになりました。ロックの展覧会には、MASS MoCAの委嘱による彫刻インスタレーション、自立型ペインティングの新シリーズ、アメリカの大量殺人犯や告発・無罪判決を受けた殺人犯の手描きポートレートシリーズ「#Killers」（2017年〜継続中）；データ主導のサイトスペシフィック・インスタレーション《A Partial List of Unarmed African-Americans Who Were Killed By Police or Who Died in Police Custody During My Sabbatical from Massachusetts College of Art and Design, 2014-2015 (2016)》などの新作や近作を発表。

スティーブ・ロック（1963年生まれ）はオハイオ州クリーブランド生まれ。ペインティング、ドローイング、彫刻、インスタレーションを手がけるロックは、西洋の規範を批判的に扱い、欲望、アイデンティティ、暴力のつながりを問います。2001年、マサチューセッツ美術大学で修士号を取得。絵画制作に専念する一方で、新たな観客を獲得するため、施設や自治体、さらには米国郵便公社と提携し、自身の作品にパブリック・エンゲージメントを高める別の方法を模索し始めました。

ロックの作品は、The daily practice of painting, Moss Arts Center at Virginia Tech, Blacksburg, VA (2022)、in the name of love, The Gallatin Galleries, New York University, NY (2019)、Three Deliberate Grays for Freddie (A Memorial for Freddie Gray), curated by Pieranna Cavalchini, Isabella Stewart Gardner Museum, Boston, MA (2018)など、数多くの個展の対象となっています； Love Letter to a Library」（ボストン公共図書館、マサチューセッツ州、2018年）、「The School of Love」（バード・カレッジ・アット・サイモンズ・ロック、グレート・バリントン、マサチューセッツ州、2018年）、「there is no one left to blame」（ヘレン・モールズワース監修、ボストン現代美術館、マサチューセッツ州、2013年）、「Museum of Contemporary Art Detroit」（デトロイト現代美術館、ミシガン州、2014年）、「Rapture」（エリン・ディエジッチ監修、ホール・ストリート・ギャラリー、サバンナ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン、ジョージア州、2008年）。また、ヘレン・モールズワースのキュレーションによる「Feedback」（The School, Jack Shainman Gallery, Kinderhook, NY、2021年）、「The BIG Picture： Giant Photographs and Powerful Portfolios」（フィッチバーグ美術館、マサチューセッツ州、2020年）、「Recruiting for Utopia： Print and the Imagination, Fruitlands Museum, Harvard, MA（2020年）。ブラック・マウンテン・カレッジ美術館＋アート・センター（ノースカロライナ州アッシュヴィル）、ブルックリン音楽アカデミー（ニューヨーク州）、コルビー・カレッジ美術館（ミネソタ州ウォーターヴィル）、インスティテュート・オブ・コンテンポラリー・アート・ボストン（マサチューセッツ州）、ミード美術館（マサチューセッツ州アマースト・カレッジ）、ボストン美術館（マサチューセッツ州）、ナショナル・ギャラリー・オブ・アート（ワシントンDC）、ピーボディ・エセックス美術館（マサチューセッツ州セーラム）、タフツ大学アートギャラリー（マサチューセッツ州メドフォード）に作品が収蔵。デ・コルドヴァ彫刻公園・美術館のラパポート賞（2022年）、ジョン・サイモン・グッゲンハイム記念財団のグッゲンハイム・フェローシップ（2020年）、ポロック・クラズナー財団助成金（2014年）、LEF現代作品基金助成金（2009年）、アート・マターズ財団賞（2007年）など、助成金や賞を多数受賞。